経営管理

債務償還年数を意識した経営の重要性【その計算方法や目安とは】

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2019.06.21

2019.11.05

債務償還年数を意識したことがない人
「よく聞くけど、債務償還年数って何だろう…?そんなに重要なの?あまり意識したことないけど、自分の会社はどうなんだろうか…?債務償還年数の計算方法や目安、注意点あれば教えてください。」

こういったお悩みに答えます。

本記事のゴール
3分程で読み終わります。読み終えた後には、「債務償還年数の重要性」がわかり、「債務償還年数を意識した経営」ができるようになります。

債務償還年数とは?その計算方法や目安は?

グラフデータの画像

債務償還年数とは、会社の「借金を返済する能力」を測る重要な経営指標です。

銀行は、あなたの会社の債務償還年数を必ずチェックしています。そして、その良し悪しで融資を継続するか否かを判断しています。

つまり、債務償還年数は、あなたの会社が銀行の信頼を得て良好な関係を維持していくために無視できないものなのです。

債務償還年数を無視した経営をしてると、悪い意味で借金が膨らんでいき、気付いた時には「時すでに遅し」状態になっているかもしれません。

傷が浅いうちなら改善もしやすいですが、末期状態になってからでは手の打ちようがありません。そんなことにならないよう、いまのうちから債務償還年数を意識した経営を心掛ける必要があります。

債務償還年数の計算方法

債務償還年数の計算方法は、下記の通り。

銀行借入金 ÷(経常利益 × 60% + 減価償却費)

分子は、有利子負債で、役員からの借入金などは除きます。

分母は、簡易キャッシュ・フローで、経常利益に60%をかけているのは、固定資産売却損益等の一過性の損益を除外した利益に対して、簡便的に40%の税金を支払ったものとした税引後の利益を計算するためです。そして、最後に減価償却費を足しているのは、減価償却費はお金が出ていく費用ではないために足し戻しています。

例えば、銀行借入金が2,000、経常利益が300、減価償却費が20とした場合、分子の銀行借入金は2,000、分母の簡易キャッシュ・フローは、200(300×60%+20)となり、2,000÷200=10(年)と計算されます。

つまり、このケースでは、銀行借入金を10年で返済できる能力があると判断されます。

ちなみに、債務償還年数は返済能力を見るための指標であって、実際にその年数で返済する必要はありません。あくまで、約定通りに返済をしていけば大丈夫です。

(銀行によっては、銀行借入金から手元資金と不良債権・不良在庫を除外した正常な運転資金をマイナスすることもありますが、ここでは一番計算結果が厳しくなる計算式を用いています。)

債務償還年数の目安

債務償還年数のハードルは「10年内」です。これを超えてくると融資を受けることが難しくなってきます。

銀行によっては、10年内のハードルを「15年内」や「20年内」としているところもあるようですが、それはそれとして、やはりハードルとしては「10年内」で考えておくべきです。債務償還年数が10年を超えるようなら、はっきり言って過剰債務です。早急な経営改善が必要です。

では、あなたの会社が目指すべき理想的な債務償還年数の目安は、どれくらいでしょうか?

ズバリ「5年内」です。

債務償還年数5年内であれば、全く過剰債務ではありませんし、返そうと思えば計画的に返済できます。さらに、借入余力も十分にあるので、借りようと思えばいつでも借りれる状態です。

銀行からすれば、「非常に優良な顧客」となります。

債務償還年数を改善するためにやるべきこと

ノートとペンの画像

債務償還年数を改善するためにやるべきことは、以下の通り。

  • その①:まずは、根本原因を知ること
  • その②:根本原因を着実に解消していくこと
  • その③:継続的にモニタリングしていくこと

その①:まずは、根本原因を知ること

再度、債務償還年数の計算式を載せておきます。

銀行借入金 ÷(経常利益 ×60% + 減価償却費)

この計算式の通り、債務償還年数を改善するには、大きく分けて、①分子の銀行借入金を減らすか、②分母の経常利益を上げるかの2つしかありません。

あなたの会社の債務償還年数が悪化しているのなら、必ず原因があります

なぜ、銀行借入金が膨らんでしまったのか?
・浪費が原因で借金が膨らんだ?
・設備投資の失敗で借金が膨らんだ?
・赤字を放置して借金が膨らんだ? 等々

なぜ、利益が上がらないのか?
・売上ばかりを追求して利益を見ていなかった?
・節税のやり過ぎで利益が出ない?
・そもそも経営陣に経営能力がない? 等々

根本原因がわからなければ、改善の仕様がありません。

腕を怪我してるのに、一生懸命に足を治療しても出血は止まりません。当たり前の話ですが、経営の現場では、こんなことが日常茶飯事です。的外れな対応は全くの無意味ですから…。

そのようなことが無いよう、根本原因をきちんと特定することから始めましょう。

その②:根本原因を着実に解消していくこと

根本原因が特定できたら、それを解消するための取り組みを着実に実行していきましょう。

ウルトラCの裏技“なんてありません。仮にあったとしても、根本原因を解消しない限り、また同じことを繰り返します。

まずは、利益を上げること。これに尽きます。債務償還年数の計算式の分母が大きくなれば、当然に債務償還年数は短くなります。

次に、銀行借入金を減らす方法を考えること。遊休資産や事業に関係のない資産を売却して銀行借入金を圧縮する方法を検討してください。債務償還年数の計算式の分子が小さくなれば、当然に債務償還年数は短くなります。

ただし、間違っても手元資金で繰上げ返済みたいなことはしないでください。債務償還年数が悪化しているということは、銀行から良く見られていないでしょうから、資金が足らないからといって次に融資が受けられる保証はありません。

ですから、手元資金はきちんと確保したうえで、改善に取り組んでいってください。

その③:継続的にモニタリングしていくこと

経営管理は、本当に大切です。簡単で結構ですから、あなたの会社に合った経営管理の仕組みを作ってください。

そして、同じことを繰り返さないために、これまでに取り組んできたことの進捗をしっかり管理してください。これができれば、あなたの会社の債務償還年数は改善していくことでしょう。

自社だけで難しければ、外部の専門家の力を借りることも検討してみてください。

債務償還年数を考えるうえで最も大切なこと

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これまで債務償還年数について書いてきましたが、債務償還年数を考えるうえで最も大切なことがあります。

それは、「社長が債務償還年数の考え方を知ること」です。

冒頭にも書きましたが、銀行はあなたの会社の債務償還年数を必ずチェックしています。銀行があなたの会社をどうみているのかを知らないで経営するのは、目隠しをして外出するようなものです。

事故に合う確率が跳ね上がり、最悪、車にひかれて終わりです。無事に目的地に着いたとしても、それは「結果オーライ」なだけで、いつか必ず事故に巻き込まれます。

社長が債務償還年数の考え方を知っていれば、おのずと経営の中で意識するようになり、あなたの会社は必ず良い方向に向かっていきます。頑張ってください。

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