経営管理

社長が知っておくべき経営分析【たった6つの経営指標で簡単分析】

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2020.09.03

2020.11.18

会社の経営状態を正しく知りたい社長
「決算書や試算表を見ても、いまいち会社の経営状態がつかめない…。顧問税理士からは利益が出ていると説明を受けるが、資金繰りが楽になるわけではなく、業績が良くなっている実感もない…。会社の経営状態を正しく知る方法があれば教えてください。」

こういったお悩みに答えます。

本記事のゴール
3分程で読み終わります。読み終えた後には、会社の経営状態を正しく分析するための方法がわかり、あなたの会社を良くするために「やるべきこと」がわかるようになります。

こんにちは。近藤税理士事務所の近藤です。

私は、税理士事務所・一般事業会社・企業再生コンサルティング会社勤務を経て独立した少し変わった経歴を持つ税理士です。

税理士業界から一度離れ、倒産危機に陥る会社をたくさん見てきたからこそ、「数字の重要性」を再認識することができました。

その貴重な経験のなかで得た「気付き」や「ノウハウ」をブログに綴って情報発信しています。

経営を数字という言葉で語れるようになること

そうすれば、あなたの会社は必ず変われます。

なぜ決算書や試算表は使えないのか?

両手の人差し指でペケをする男性の画像

一般的に、会社の経営状態を表す書類として「決算書」や「試算表」がありますが…。

これらには、社長が知りたい・知らなければならない情報はほとんど載っていません。

なぜなら、決算書や試算表は、実績としての過去の数字を外部の人に報告するために作成されるものだから。

銀行や税務署、投資家などの外部の人は、たくさんの会社の経営状態を比較する必要があるので、当然にフォーマットも決められています。(それが決算書や試算表の「あの形式」です。)

そういった目的で作成される決算書や試算表を経営に役立てようとすること自体に無理があるのです。

会社の数字は「情報の宝庫」です。社長が知りたい・知らなければならない情報は、決算書や試算表の裏側に隠れています。

その隠れた情報の中から最低限必要なものだけを拾い上げ、経営に役立つ情報に加工・分析するための方法をお伝えするのが、この記事のメインテーマです。

それでは、続きを見ていきましょう。

社長が知っておくべき経営分析

虫メガネでパソコンをのぞき込む男性の画像

ひとことで経営分析といっても、その内容はとても広範囲で奥深く、苦手意識がある人も多いかと思います。

例えるなら、「血液検査の結果表」を見るときのような感覚ではないでしょうか。

たくさんの項目が並び、さまざまな数値が書かれているが、何を・どう見たら良いのかさっぱりわからない…。数値の悪い項目があることはわかっても、どう対処すれば良いのかわからない、だから放置してしまうみたいな…。

そこで私からの提案ですが、数ある経営分析項目の中から「たった6つの経営指標」だけを追いかけてみてはいかがでしょう。

実は、この6つの経営指標だけで会社の経営状態が正しく把握できます。それに「6つだけ」というのもポイントで、項目を絞ることで深く掘り下げて分析ができるようになります。

その「6つの経営指標」とは、下記の通りです。

  • 経営指標①:労働分配率
  • 経営指標②:損益分岐点比率
  • 経営指標③:売上高経常利益率
  • 経営指標④:資金/平均粗利倍率
  • 経営指標⑤:債務償還年数
  • 経営指標⑥:自己資本比率

経営指標①:労働分配率

労働分配率とは、会社が稼ぐ「粗利総額」のうち「人件費」の占める割合で、人件費を適切にコントロールするための判断材料として活用されます。

労働分配率 = 人件費 ÷ 粗利総額

(粗利総額 = 売上高 – 変動費)

一般的に、人件費は会社の経費の中で金額が大きいので、労働分配率を適正にコントロールできるかどうかで会社の利益構造が決まるといっても過言ではありません。

(労働分配率について詳しく知りたい方はコチラ)

経営指標②:損益分岐点比率

損益分岐点比率とは、利益がゼロになる損益分岐点売上高に対して、実際の売上高がどの位置にいるのかを測る指標で、「赤字への抵抗力」がわかります。

損益分岐点比率 = 固定費 ÷ 粗利総額

(粗利総額 = 売上高 – 変動費)

利益は、「粗利総額」と「固定費」とのバランスで決まります。これは、損益分岐点比率の計算要素そのものです。つまり、損益分岐点比率を意識した経営が利益を決めるのです。

(損益分岐点比率について詳しく知りたい方はコチラ)

経営指標③:売上高経常利益率

売上高経常利益率とは、「売上高」に対する「経常利益」の割合で、「会社の本来の収益力」を表す指標です。

売上高経常利益率 = 経常利益 ÷ 売上高

ビジネスをしている以上、利益を上げなければなりません。では、どれくらいの利益を上げれば良いのか…。それを知っているかどうかで会社の経営の仕方が変わってきます。

(売上高経常利益率について詳しく知りたい方はコチラ)

経営指標④:資金/平均粗利倍率

資金/平均粗利倍率とは、会社の平均的な粗利総額に対して何ヶ月分の手元資金を持っているかを見る指標で、安心安全な資金繰りをするうえでとても重要です。

資金/平均粗利倍率 = 手元資金 ÷ 平均粗利総額

(粗利総額 = 売上高 – 変動費)
(平均粗利総額 = 年間粗利総額 ÷ 12)

お金が無くなれば会社は倒産です。だから、手元資金が多ければ多いほど、会社を倒産リスクから守ることができます。では、どれくらいの手元資金があれば良いのか…。その目安を持っておくことは、資金繰りに困らない経営をするうえでの必須条件といえます。

(資金/平均粗利倍率について詳しく知りたい方はコチラ)

経営指標⑤:債務償還年数

債務償還年数とは、会社の「借金を返済する能力」を測る指標で、借入金残高が適正範囲に収まっているかどうか、借入余力があるのかどうかがわかります。

債務償還年数 = 銀行借入金 ÷(経常利益 × 60% + 減価償却費)

(法人税等の税率を40%として計算)

銀行は、融資先の債務償還年数を必ずチェックしています。そして、債務償還年数の良し悪しで融資を継続するかどうかを判断しています。この重要な債務償還年数を社長が知らなくて良いはずがありません。

(債務償還年数について詳しく知りたい方はコチラ)

経営指標⑥:自己資本比率

自己資本比率とは、「資産合計」に占める「純資産」のボリュームを見る指標で、「会社の体力や強さ」を表します。

自己資本比率 = 純資産 ÷ 資産合計

銀行は、融資先の自己資本比率を必ずチェックしています。純資産が多ければ多いほど、それだけ着実に利益を積み重ねてきたというなので、融資がしやすくなります。では、どれくらいの自己資本比率があれば良いのか…。節税なんてしている場合ではないのかもしれません。

(自己資本比率について詳しく知りたい方はコチラ)

会社を強くするために最も大切なこと

黒板の前で説明をする男性の画像

結論から申します。

粗利総額の「絶対額」を最大化させること!

これに尽きます。

粗利総額とは、言い換えれば「会社の付加価値」のことです。この「会社の付加価値」を高めることが経営であり、その「絶対額」をできうる限り最大化させることが社長の務めです。

粗利総額を増やしていけば、「6つの経営指標」の値はどんどん改善していきます。つまり、会社が良い経営状態に向かっていきます。

会社として取り組むべきことは、売上高の追求ではありません。なぜなら、売上高の増加が利益の増加につながるとは限らないからです。

先ほども説明しましたが、利益は「粗利総額」と「固定費」とのバランスで決まります。だから、粗利総額の「絶対額」を増やせば必ず利益が増えます。

これこそが、会社として取り組むべきことなのです。

まとめ

社長が知っておくべき経営分析として、「6つの経営指標」に絞り込んで説明してきました。

  • 経営指標①:労働分配率
  • 経営指標②:損益分岐点比率
  • 経営指標③:売上高経常利益率
  • 経営指標④:資金/平均粗利倍率
  • 経営指標⑤:債務償還年数
  • 経営指標⑥:自己資本比率

会社を強くするために最も大切なことは、粗利総額の絶対額を最大化させることです。

そして、その会社としての取り組みが良い方向に向かっているのかどうかを分析するために、「6つの経営指標」だけをひたすら追いかけましょう。

あれこれと経営分析をする必要はありません。この「6つの経営指標」を分析するだけで本当に充分ですから。

そうすれば、おのずと課題が見えてきます。

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