経理効率化
ミス激減!月次決算チェックリストの作り方【5つのコツを簡単解説】
月次決算にミスが多くて困っている社長
「月次決算での処理漏れや単純ミスが多くて困っている…。どうすればミスを減らすことができるのだろうか…?ミスを無くして、数字の精度を上げる方法があれば教えてください。」
こういったお悩みに答えます。
本記事のゴール
3分程で読み終わります。読み終えた後には、効果的な「月次決算チェックリスト」の作り方がわかり、月次決算の精度を大幅に上げることができるようになります。
こんにちは。近藤税理士事務所の近藤です。
私は、税理士事務所・一般事業会社・企業再生コンサルティング会社勤務を経て独立した少し変わった経歴を持つ税理士です。
税理士業界から一度離れ、倒産危機に陥る会社をたくさん見てきたからこそ、「数字の重要性」を再認識することができました。
その貴重な経験のなかで得た「気付き」や「ノウハウ」をブログに綴って情報発信しています。
「経営を数字という言葉で語れるようになること」
そうすれば、あなたの会社は必ず変われます。
もし、あなたが「本気で会社を強くしたい!」とお考えなら…お気軽に無料相談をご利用ください。
きっと、あなたのお悩みを解決するためのヒントが手に入ります。
月次決算のミスで困っているなら…
あなたは、会社の月次決算についてこんなことで困っていませんか?
・処理漏れや単純ミスが多い…
・担当者が休むと月次決算の最終チェックができない…
・そもそも数字が合っているかどうかが不安…
こんなときは、「月次決算チェックリスト」がお勧めです。
「月次決算チェックリスト」を活用すれば、こんなことができるようになります。
- 誰でも簡単にミスを防ぐことができる
- 仕事の属人化を無くすことができる
- 数字の精度を上げることができる
ただし、効果的な「月次決算チェックリスト」を作るためには、ちょっとした「コツ」があります。
それでは、続きを見ていきましょう。
ミス激減!月次決算チェックリストの作り方
「月次決算チェックリスト」に決まった書式やルールはありませんから、あなたが使いやすいように作るのが一番です。
でも、安易にチェック項目を増やしてしまうと、無駄にチェック作業に時間を費やすことにもなりかねません。仕事をした気分にはなれるかもしれませんが…それではいけません。
やはり、チェック項目は最小限にしながらも、最大の成果が出せるようなチェックリストが欲しいところです。
それには、ちょっとした「コツ」があります。
- コツ①:まずは現金預金の残高をチェックする
- コツ②:営業債権債務の残高をチェックする
- コツ③:その他の貸借対照表科目の内訳をチェックする
- コツ④:チェック項目を意識的に絞り込む
- コツ⑤:定期的にメンテナンスする
コツ①:まずは現金預金の残高をチェックする
まずは、現金や預貯金の実際残高と帳簿の金額をチェックするところから始めましょう。
現金預金の残高が合っていれば、それだけで月次決算の80%が完了といっても過言ではありません。それだけ現金預金の残高チェックは大事なのです。
だから、チェックリストは、何よりも先に現金預金の残高チェックからスタートしましょう。
コツ②:営業債権債務の残高をチェックする
次は、受取手形や売掛金、支払手形や買掛金などの営業債権債務の残高をチェックしましょう。(在庫があれば、それもチェックします。)
現金預金と営業債権債務(+在庫)の残高が合っていれば、月次決算の95%が完了といえます。これらは、あなたのビジネスの要です。ここさえ合っていれば、他が間違っていても大勢に影響はありません。
そう考えることができれば、この後のチェックの心理的負担が軽減されるはずです。
コツ③:その他の貸借対照表科目の内訳をチェックする
月次決算では、貸借対照表科目のチェックに注力します。現金預金と営業債権債務以外の貸借対照表科目の内訳が合っているかどうかを科目順にチェックしていきましょう。
なぜなら、貸借対照表科目のチェックをしっかりすれば、それ以外は損益計算書科目だから。
損益科目の間違いはあったとしても、大した影響はありません。損益計算書で気になる点があれば、そこだけ部分的にチェックリストに載せれば済む話です。
コツ④:チェック項目を意識的に絞り込む
思い付くままにチェック項目を挙げていくと、とんでもない量のチェックリストになってしまいがちです。
チェックリストは、できればA4サイズの用紙で1~2枚程度に抑えたいところです。それに、本当に必要なポイントに絞ってチェックリストを作れば、そんなに膨大な量にはならないと思います。
慣れないうちは、あれもこれもチェックしないといけないと考えがちです。でも、先ほど書きました通り、現金預金と営業債権債務(+在庫)のチェックができたら95%が完了ですから、あまりガチガチに考えないで、チェック項目を意識的に絞り込んでみましょう。
コツ⑤:定期的にメンテナンスする
チェックリストは、作って終わりではありません。運用するなかで必ず不備が見つかりますので、定期的なメンテナンスをしましょう。
例えば、チェックリストに基づいてチェックをしているにもかかわらずミスをしてしまった場合は、その項目をチェックリストに追加します。顧問税理士によく指摘されるような項目もチェックリストに追加していけば、ミスを未然に防ぐことができるようになります。
逆に、「このチェックをすれば、次のチェックは不要かな?」といったことも出てきます。いわゆる「重複チェック」です。1回チェックすれば完璧なものを、同じことを項目を変えて2回も3回もチェックしているなら、それは無駄でしかありませんので削除しましょう。
このように、定期的にメンテナンスすることで、チェックリストはより良いものへと進化していきます。
「月次決算チェックリスト」の実物サンプル
これは、私どもの事務所で実際に使っている「月次決算チェックリスト」です。
具体的には、私どもがクライアントの経理業務の流れや会計帳簿の整備状況、会計ソフトの利用状況等をヒアリングのうえ、チェックリストを作成。それをクライアントに提供して運用してもらっているものです。
この「月次決算チェックリスト」のおかげで、
「チェックすべきポイントが明確になった!」
「ミスが激減して数字の精度が上がった!」
と、クライアントにはたいへん好評をいただいております。
一方で、私どもの事務所でも会計データをチェックしていますので、間違いが見つかればすぐにフィードバックしていますし、必要に応じて、チェックリストに追加してもらっています。
ひとつの事例として、あなたの会社でも参考になるのではないでしょうか。
まとめ
「月次決算チェックリスト」の作り方のコツについて書いてきました。
- コツ①:まずは現金預金の残高をチェックする
- コツ②:営業債権債務の残高をチェックする
- コツ③:その他の貸借対照表科目の内訳をチェックする
- コツ④:チェック項目を意識的に絞り込む
- コツ⑤:定期的にメンテナンスする
チェックリストは、うまく活用すれば仕事の効率を上げることができます。月次決算のようなルーティン業務においては、その効果は絶大です。
ぜひ、あなたの会社に合った「月次決算チェックリスト」を作ってみてください。
最後までお読みいただきありがとうございました。
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