経理効率化

月次決算を効果的にする4つのコツ【正確性&スピード&メリハリ】

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2020.04.17

2021.11.18

もっと効果的な月次決算をしたい会社
「自社で月次決算をしてるけど、いまのやり方で良いのかなぁ?より効果的な月次決算にするためのコツみたいなものがあれば教えてください。」

こういったお悩みに答えます。

本記事のゴール
3分程で読み終わります。読み終えた後には、「なるほど!」と思える月次決算のコツがわかり、より効果的な月次決算ができるようになります。

こんにちは。近藤税理士事務所の近藤です。

私は、税理士事務所・一般事業会社・企業再生コンサルティング会社勤務を経て独立した少し変わった経歴を持つ税理士です。

税理士業界から一度離れ、倒産危機に陥る会社をたくさん見てきたからこそ、「数字の重要性」を再認識することができました。

その貴重な経験のなかで得た「気付き」や「ノウハウ」をブログに綴って情報発信しています。

経営を数字という言葉で語れるようになること

そうすれば、あなたの会社は必ず変われます。

月次決算の基本的な心構え

3本指を立てる黒子の画像

月次決算を12回積み重ねたものが年次決算です。

つまり、年次決算が最良の結果になるように、毎月しっかりと業績を把握・管理することが月次決算の目的です。

その月次決算をするにあたっての基本的な心構えが3つあります。

  • 心構え①:正確であること
  • 心構え②:スピーディであること
  • 心構え③:メリハリをつけること

心構え①:正確であること

毎月の業績をしっかり把握するためには、月次決算は正確でなければ意味がありません。

当たり前のことですが、数字が間違っていれば正しい意思決定はできませんからね。儲かってると思って人を増やしたら実は赤字だったとか…、黒字だと思ってたら実は赤字で融資が受けられなかったとか…もう頭に血が上って倒れてしまいそうです。

だから、月次決算は、正しい意思決定ができるように正確にしましょう。

心構え②:スピーディであること

数字は「鮮度」が命ですから、月次決算はスピーディでなければなりません。

いくら数字が正しくても、1ヶ月後や2~3ヶ月後でないと業績が確認できないということであれば、それだけ意思決定が遅れてしまいます。早く気付いていれば赤字決算を回避できたかもしれないのに、気付いたときには「時すでに遅し」…よくある話です。

だから、月次決算は、素早い意思決定ができるようにスピーディにしましょう。

心構え③:メリハリをつけること

月次決算には「正確性」と「スピード」が求められますが、この2つを叶えるために月次決算の作業にメリハリをつけることも必要です。

つまり、月次決算の全ての作業を完璧にこなそうとするのではなく、意思決定に影響がない重要性の低いものであれば「積極的に手を抜く」のもアリということです。

例えば、2つの方法がある場合に、意思決定に影響がないのであれば、より簡単でより時間のかからない方法を選べば、スピーディに月次決算の作業を進めることができます。逆に、意思決定に重要な影響を与えるものについては、一切の手抜きは許されません。

だから、月次決算の「正確性」と「スピード」を両立させるためにも、月次決算の作業には「メリハリ」をつけましょう。

月次決算を効果的にする4つのコツ

パソコン作業をする画像

それでは、月次決算の基本的な心構え(正確性・スピード・メリハリ)をふまえて、効果的な月次決算をするためのコツを見ていきましょう。4つあります。

  • コツ①:月末が土日祝の場合の会計処理をいじる
  • コツ②:固定費は支払ベースで会計処理する
  • コツ③:減価償却費等は毎月分割計上する
  • コツ④:月次決算チェックリストで人的ミスを減らす

コツ①:月末が土日祝の場合の会計処理をいじる

月末が土日祝の場合、少し面倒なことが起こります。

例えば、社会保険料の納付を口座引落にしていたら毎月末に引き落としされますが、8月31日が土曜日であれば9月2日の月曜日に引き落としされることになります。

本来であれば、8月31日に社会保険料の会社負担分を未払費用として計上して、9月2日の口座引落時に未払費用を消し込む処理をするのですが非常に面倒くさい…

そんなときは、9月2日の口座引落を8月31日として会計処理すれば、未払費用を計上する必要がありません。

8月31日時点での通帳残高と帳簿残高が合わなくなりますが、9月2日時点では合いますので何ら問題ありません。たまたま月末が土日祝だったときの歪みを直しただけですから。

このやり方はスピーディで正確に処理できますから非常にお勧めです。ぜひ試してみてください。

コツ②:固定費は支払ベースで会計処理する

売上や仕入、変動費などはビジネスの根幹部分ですから、お金の動きに関係なく発生ベースで会計処理しなければなりません。

同様に、それ以外の固定費についても発生ベースで会計処理するのが正しい方法なのですが、意思決定に影響がなく重要性が低いのであれば、支払ベースで会計処理すれば簡単だし問題もありません。

例えば、事務所の電気代は毎月おおむね一定です。夏場はエアコンの使用で電気代は上がるでしょうが、意思決定に影響するものではありません。だから、こういった費用は支払ベースでの会計処理でO Kです。

手を抜けるところは手を抜いて、月次決算のスピードアップを図りましょう。

コツ③:減価償却費等は毎月分割計上する

減価償却費は、年間の見込額を12で割った金額を毎月計上しましょう。

減価償却費を年次決算でまとめて計上すると、決算処理としては間違っていませんが毎月の損益が歪んでしまいます。

「当期は黒字だと思ってたのに、決算で減価償却費をまとめて計上したら赤字になってしまった…」では、月次決算の意味がありません。

だから、意思決定を誤らないために、減価償却費は毎月に分割して計上しましょう。

同様の理由で、賞与引当金や退職給付引当金など、年次決算でまとめて計上することで毎月の損益が歪んでしまうものは、毎月に分割して計上してくださいね。

コツ④:月次決算チェックリストで人的ミスを減らす

月次決算の作業が終われば間違いがないかチェックをするかと思いますが、そのときに使う「チェックリスト」を作ることをお勧めします。

チェックリストがあれば毎月同じチェックができるので、人的ミスを大幅に減らすことができます。特に間違いやすい項目をチェックリストに載せておくと効果的です。

また、顧問税理士が毎月チェックしている項目をチェックリストに載せておくと、顧問税理士からの修正依頼が激減します。それだけ月次決算の精度を上げることができます。

ぜひ月次決算チェックリストを作ってみてください。

(あれもこれもチェック項目に入れないで、必要最低限に絞り込むのがミソです。)

クラウド会計 超効率液な経理で経費削減をする秘訣

まとめ

月次決算は、常に「正確性スピードメリハリ」を意識して取り組みましょう。

正確性を重視する余り時間がかかり過ぎているようでは意味がありません。また、スピードを意識し過ぎて間違いだらけでもいけません。これらを両立させるために、月次決算の作業にはメリハリをつけましょう。

これを踏まえて、月次決算を効果的にする4つのコツについて説明してきました。

月次決算を効果的にする4つのコツ

  • コツ①:月末が土日祝の場合の会計処理をいじる
  • コツ②:固定費は支払ベースで会計処理する
  • コツ③:減価償却費等は毎月分割計上する
  • コツ④:月次決算チェックリストで人的ミスを減らす

ちょっとしたコツで、月次決算が楽になったり精度が上がったりします。

ぜひ試してみてください。

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最後までお読みいただきありがとうございました。よろしければ、下記の当事務所サービスページもご確認いただけると嬉しいです。

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